Lipton28 blog

欲求不明です。

父のこと

父が亡くなって49日が過ぎた。 無事法要もすませた。 こうやってすこしづつ日常が戻っていくのだろう。 父が亡くなることは、もうずっと前から覚悟はしていた。 怯えていた。 だが、あまりにもあっけなく逝き、粛々と様々なことが進んでいった。 あまり覚え…

父のこと

今月の初めに、父が亡くなりました。 92歳でした。 2月の中頃に救急車で運ばれて入院してからは ほとんど話もできない状態でした。 救急隊の方々に支えられ家から出たとき、 父はたぶんもう家には帰れないことを知っていたんだと思います。 1か月半ほど…

ありがとう

ありがとう 作詞・作曲 細野晴臣 ありがとう きみのきまぐれに ありがとう ありがとう きみのでたらめに ありがとう お世辞も 皮肉の言葉にも ただどうもどうも 口から出ることばは ただありがとうだけ ありがとう きみの嘘っぱちに ありがとう ありがとう …

母のこと

母は86歳になった。 私も年を取るはずだ。 86歳だが、背筋がしゃんとまっすぐ伸びているので、 年齢を言うとほとんどの人が驚く。 だいたい、この年齢で毎日炊事洗濯と家事をこなしている。 母は皮肉屋だ。 私は小さい頃から、母の皮肉を聞いて育った。 …

『一人称単数』クリーム

『クリーム』 主人公の浪人生である〝僕〟は、ある日ピアノの演奏会の案内状を受け取る。 相手は子どものころ同じピアノ教室に通っていた女の子から。 その女の子は、僕より一つ年下で、ピアノは僕よりうんと上手だ。 顔が合えば挨拶をするくらいで、個人的…

父のこと

父は90歳を超えた。 父方の祖母は畑の祖母だ。 小さい頃、祖母の家に行くとぶどう棚があった。 割と低くて、頭にかかる。 虫が落ちてきたらどうしよう…と気が気じゃなかった思い出がある。 その祖母は102歳まで生きた。 きっと、父もあと10年は生きる…

それでも映画は「格差」を描く

「最前線の映画」を読むVol.3 Vol.3てことは、2と1がすでに発行されているのだろう と思い調べてみると、出ていた。 2018.2.17に続き、2020.6.5 集英社インターナショナル新書から。 第3弾は「格差」が共通テーマだ。 目次には13作品の映画があるが、 内容…

コタキ兄弟と四苦八苦

第4話『死苦』 愛すべきダメオヤジ2人が「レンタルおやじ」を始めた。 ここら辺の地区はおやじが少ないらしい。 兄弟おやじ。 依頼人はキツそうな中年女性。 「あと3か月したら世界が終わる」という。 だから、お金で兄弟おやじを雇い 買い物に行っては「カ…

カムカムエヴリバディ

本当は、何もかもるいに話すつもりで。 るいに謝りたくて、安子に、父ちゃんに、母ちゃんに謝りたくて、許して欲しくて訪ねて来たのだろうに。 「さぁ、どうだったかなぁ」なんて。 算太は変わらない。 いつも都合が悪くなると逃げ出す。 そうして重い荷物が…

裸足で逃げる

想像以上にキツい本だった。 「私たちは生まれたときから、身体を清潔にされ、なでられ、いたわられることで成長する。だから身体は、そのひとの存在が祝福された記憶をとどめている。その身体が押さえつけられ、なぐられ、懇願しても泣き叫んでもそれがやま…

一人称単数

久しぶりの村上春樹。 「一人称単数」とは世界のひとかけらを切り取る「単眼」のことだ。 しかしその切り口が増えていけばいくほど、「単眼」はきりなく絡み合った「複眼」となる。 そしてそこでは、私はもう私でなくなり、僕はもう僕でなくなっていく。 そ…

日常の偶然

ドラマだと、そんなそんな・・・いくら何でもできすぎ・・・ とかなってしまう偶然とか、けっこう日常にあったりする。 例えば、 娘が結婚すると言い出して、長年付き合ってた娘の彼氏が ご両親を連れてやってきた。 両家の顔合わせという場面で、母親たちが…

災害時出勤困難休暇は読書の日

例年にない豪雪。 JRもバスも終日運休。 こんなことは記憶にない。 外は猛吹雪、いきなりの休日。 食べては昼寝、 起きては読書、の繰り返し。 良い一日だった。 『ゴールデンカムイ24巻』 前回から間が空いてしまったので、思い出すのにちょっとかかった。 …

ガブリエル・バンサン

『あの夏』 大きなくまのアーネストおじさんとちいさなセレスティーヌの物語。 二人にとって大切なガズーが亡くなってしまう。 哀しくて苦しくて切ない。 それでもすこしづつ、すこしづつ思い出にしていく。 『パブーリとフェデリコ』 1.森にいく 誰にも心を…

方丈記

ゆく河の流れは絶えずして しかももとの水にあらず よどみに浮かぶうたかたは かつ消えかつ結びて 久しくとどまりたることなし 世の中にある人とすみかと またかくのごとし もう・・・なんだか オリンピックのニュースいらないな。 悲しくなるよ。

外れても、踏みとどまっても人の道

生きるために必要な人っているから。 カーネーションの話ですわ。 「隠しきれない恋」 人の道に外れることをしちゃぁいけん。 しかしな、外れるためにもあるんや。 苦しんで、あがいて、悩んだらええ。 命は燃やすためにあるんや。 不倫がいけんのは、今も昔…

クッキングと人生相談

若い人の悩みに、ビックイシューの販売員が答えるもの。 そこに枝元なほみさんがレシピを添える。 なかなか洒落が効いている。 誕生日を祝ったり、祝われたりする意味が分かりません。 そんな僕は変わってますか?という質問。 まさに同じです。 なんどそう…

エンパシー 自分の靴を知る

たぶん小さい頃から「他人に迷惑をかけてはいけない」と教わる。 他人に迷惑をかけることは悪いことなのだと。 そうして、迷惑な人を「ちゃんと教育されなかった人」と言う。 回りまわって、それが自分たちの首を真綿のように締め上げる。 ヤングケアラーと…

疑惑の判定

冬季オリンピックというのが放送されている。 この大会は、なんといっても「疑惑の判定」だ。 たいして興味のない自分でさえ、こんなにも目にするのだから 全力で応援している人たちにはさぞがっかりだろう。 選手にしたらたまったもんじゃないだろう。 オリ…

シマエナガ

かわいいねぇ。 シマエナガ。 北海道に生息しているんだね。

10歳の少女の絶望

自分のふがいなさに腹が立って他人にあたってしまう。 10歳のひなたは、なんで自分は何をやっても続かないのだろうと 自分が嫌いになりそうで悲しい。 10歳には10歳の絶望がある。 るいは言う。 「わかるよ。お母ちゃんも昔子どもやったから。」 そう…

カーネーション

なんとかバスは復旧しつつある。 まだまだ渋滞は多いけど。 NHKの朝ドラ『カーネーション』がBS12で再放送している。 1週間分まとめてどどーっと。 私ら朝ドラファンは何度「濱田マリ」という役者に泣かされて来たことか。。。 今週分もたっぷり泣かせてく…

絞め殺しの樹

もっさもっさと雪が降る。 おかげでバスもJRも全面運休。 仕方ないので歩いて移動中、トラックがスタッグして歩道を塞いでいた。 大人が2人でせっせと雪を掻き出しでいる前で、 腕を組んだオヤジが 「だいたいこんなところに頭から突っ込むほうがどうかして…

失行

食事の仕方を忘れることがあるという。 認知症の話。 どうやって食べていいのか分からない。 だから、食べ物を口に運んであげると喜んで食べるという。 そういうことってあるんだね。

南の島とプサディ

原作35周年!あなたの好きな神回 第1位に選ばれたのは 『まるちゃん南の島へ行く』 商店街の福引で「南の島ツアー」を当ててしまった友蔵。 誰もいけないのでまる子が行くことに・・・ って、いくらなんでも9歳の女の子がたった一人ではじめての海外旅行…

ゴールデンカムイ23

殺人への抵抗を飛び越えられる人間について。 兵士の攻撃性を引き出す原動力となるものは、 敵兵への憎しみでも、恐怖でもなく 政治思想でもなく 「愛」だ。 敬愛する上官… 愛する同志の期待を裏切る不安が 殺人への壁を乗り越えさせる。 ゴールデンカムイ2…

ミラボー橋

日が去り、月がゆき 過ぎた時も 昔の恋も 二度とまた帰ってこない ミラボー橋の下をセーヌ河が流れる 日も暮れよ、鐘も鳴れ 月日は流れ、私は残る 『ミラボー橋』アポリエール作 堀口大学訳 ずっと前に、「すいか」というドラマがあった。 その中で浅丘ルリ…

乳母車

母よ 淡くかなしきもののふるなり 紫陽花いろのもののふるなり はてしなき並樹のかげを そうそうと風のふくなり 時はたそがれ 母よ 私の乳母車を押せ 泣きぬれる夕日にむかって りんりんと私の乳母車を押せ 赤い総のあるびろおどの帽子を つめたき額にかむら…

隠れた一面

「フィリフヨンカさん怪事件」 ある嵐の夜。 日課のお掃除で部屋を美しく整えているフィリフヨンカさんの家のドアが ノックされた。 恐る恐るドアを開けたフィリフヨンカさん。 そして叫び声。 雷鳴とともに。 ムーミンママは朝から手作りのジャムをフィリフ…

闇祓

辻村深月著『闇祓』 図書館への返却期限が迫ってると気づいた。 通勤バスの中で必死に読んでいたら、あっという間に 「ここどこ?今、何時?」 外はまぶしいくらいの天気なのに、なにかがおかしい。 バスにはほかの乗客はなし。 なぜかずっと同じ信号で止ま…